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ダイエットは舌から? 「やせる味覚」を作る3つの方法

(公開: 2017年05月17日)

糖質制限やトレーニング法など、様々な情報が出回るダイエット。その多くはカロリー摂取を抑えて消費を促す方法であり、要は“摂生”だ。

とはいえ、ついつい甘い物をつまんでしまったり高カロリーな物に手が伸びてしまう。そうした中で刊行された『やせる味覚の作り方』という本が話題だ。

味覚が鈍化してしまっている現代人――前編ではその理由を説明したが、著者の小倉朋子さんによれば、そうした味覚低下が太る原因になっているという。一体、どういうことなのか? そして「やせる味覚」はどうすれば作れるのか、その方法を聞いた。

そもそも自分に味覚低下が起きているか、チェックする方法はあるのだろうか。

かんぴょうや生の大豆でとった出汁(だし)がおいしいと感じられるかどうか。もしくは白菜の茎を生でそのまま食べた時に甘いと思えるかも確認しやすいでしょう」

昆布や煮干しの出汁は味が濃いので、かんぴょうや大豆がオススメだという。

では、低下してしまった味覚を正常に戻すには? まず、ひとつ目として小倉さんが勧めるのが「朝イチ生野菜」だ。

「まずは基本を知るために、味付けしていない野菜を朝一番に食べましょう。味覚低下しているとあまり味を感じないはずですが、2週間ほど続けていくとだんだん味覚がぐわーっと変わって『おいしい』と感じるようになります

つまり、味の薄い生野菜を食べ続けることで、舌をリセットするのだ。野菜のおいしさがわかるようになれば五感が呼び起こされ「普段の食事も濃い味のものに偏らなくなってくる」そう。選択肢が広がることで、味の濃い高カロリーな食事を減らせ痩せやすくなるというわけだ。

ちなみに「朝イチ生野菜」のオススメはキャベツなどの葉物キュウリ、もしくはプチトマトだ。

「できれば栄養価も高い旬の野菜がベストです。ただキュウリやキャベツであれば、そのまま食べられるので面倒臭がりな男性でも簡単にできますよね。また、歯ごたえのある生野菜はよく噛む必要があるため、満腹中枢も刺激され太りにくくなります」

もし飽きてしまった場合は、いろいろな種類の塩を付けて食べ比べをしてみたり、茹でてみてもいい。小倉さんはゆで卵ひとつ食べるのに10種類の塩を使って、じっくり味わうという。

そして、ふたつ目は「追い味」だ。これは後から調味料などを加えたりすること。

「飲食店で出てくるサラダなんかもそうですが、基本的にすでに味付けされていますよね。それが当たり前だから、味が濃いという認識がしにくいんです。ですが、自分で味付けすることで調味料の量を減らすことができ、味覚を磨きやすくなります」

最後の3つ目は「食レポ」。グルメ番組や旅番組で欠かせない、あれだ。芸能人の真似事をして意味はあるのか?

「TVなんかでは『めっちゃウマい!』とか大きなリアクションを取っていますが、実際にちゃんと『食レポ』するには感性を研ぎ澄ませていないとできないんですよ。いろいろな味を認識しようとすることで味わえるようになるんです」

確かに「肉汁が甘い」「酸味でさっぱりしてる」「口が痛くなるような辛さ」など定型文的なものは浮かぶものの、実際はそれぞれの食材で同じではないはず。その違いを感じ取れなければ表現もできない。つまり、「食レポ」することで味覚を鍛えるのだ。

また「食レポ」のメリットはそれだけではないと小倉さんは続ける。

「省(かえり)みるということが大事なんです。食べたものを書くレコーディングダイエットも流行ったじゃないですか? 書くことで認識するという、やってることは同じなんです。すると、『お昼は食べ過ぎたな』『最近、肉ばかり食べてるな』と食事を管理しやくすなって、食べ過ぎや偏りを予防できます」

鈍感になってしまった舌をリセットし、感覚を鋭くして、ヘルシーな味を好むようにすることが「やせる味覚」。さらにその副産物として、食べた物を自覚することで食事管理しやすくなる。

「味覚もそうですが、やせたいのであれば『10秒見つめる』こともオススメします。普段、何気なく食べてしまいがちですが、10秒見つめるとどんな食材があるのか、どれくらいの量を食べたのか、はっきりわかってマネジメントしやすくなります。また『食べたいような気がする』という『ただ、なんとなく』な食欲も収まります」

食事の見直し自体はダイエットの定番だ。しかし、それがツラいのは薄味やローカロリーの料理を「おいしい」と思えないから。「やせる味覚」になることでおいしさが広がり、無理なく食事を変えられる。「やせたい」と思う人は、まず自分の舌が本当にマトモなのか試してみては。

(取材・文/鯨井隆正)

●小倉朋子(おぐら・ともこ)

(株)トータルフード代表取締役。フードプロデューサー、食の総合コンサルタント。亜細亜大学講師でもあり、日本箸文化協会代表。世界各国の正式なテーブルマナー、食にまつわる歴史・文化・経済などを総合的に学び、生き方を整える「食輝塾」主宰。美しく凛とした食べ方を推進すべく活動している。著書に『やせる味覚の作り方』『美しい人は正しい食べ方を知っている』ほか http://totalfood.jp/

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